椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)痛い?痛くない? 痛くないです。

椎間板内酵素注入療法

椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)

椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)は2018年に日本で保険適応となった、直接椎間板内にコンドリアーゼ(ヘルニコア)を注入させることで椎間板ヘルニアを縮小させ、症状を改善させる画期的な治療法です。いままでは保存療法で下肢痛が改善しないときは手術しか選択肢がありませんでしたが、ヘルニコアの登場で手術を回避できることも多くなってます。

ヘルニコア

ヘルニコアは痛い?痛くない?

神経痛を軽減させる、方法としてブロック療法があります。直接、神経を圧迫している神経根に局所麻酔+ステロイド剤を注入し、炎症と鎮痛作用で神経痛を改善する方法です。

最も行われれているのは硬膜外ブロック(仙骨裂孔ブロック)といわれる、臀部から注入する方法ですが、全体的に硬膜外に薬剤が広がるのである程度の効果はあります。もっと直接神経圧迫部位に直接ブロック注射を行うのが選択的神経根ブロックです。椎間板ヘルニアなどで明らかな神経根障害(L5,S1など)のレベルがある場合は選択的神経根ブロックを行うことが多いです。

L5神経根ブロック

直接圧迫されている、神経根に注射しますので、効果は最もあります。腰椎椎間板ヘルニアも神経根ブロックで改善することも多々あります。

問題点は直接神経根周囲に針を刺しますので、「痛いです!!」神経根ブロックで症状改善し治癒する方もおりますが、神経根ブロックを再度するくらいなら手術をしてくれと訴える患者さんは意外と多いです・・・。医師の立場として、痛いですかと聞かれたら,正直に「痛いです。」と答えてます。

ヘルニコアは痛くない!!

椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)は痛いのか?と聞かれて場合は痛くないと答えてます。

実際に100例以上の経験から痛かった言われたことは少ないです。椎間板は人体最大の無血管組織であり、通常は神経組織が入ってませんので、針が椎間板を刺しても痛みはありません。

(椎間板に損傷などあると次第に血管新生によって痛みがでますが。)

手技的にKambin triangleと言われる、椎間関節外縁椎間板、椎間板、exiting nerve root(外側の神経根)と三角形から椎間板に刺入しますので、意図せずに神経根ブロックになることがあります。その際は「痛いです」。修正して刺入しますので、ちょと我慢が必要です。すみません(汗)

ヘルニコア注入中に腰痛がでることがある。

椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)を椎間板内に注入中に腰痛がでることがあります。データ-的にははっきりとしたエビデンスはないですが、若年者で注入圧が高いときに腰痛がでることが多いと感じております。1.2mlのヘルニコアを注入し椎間板内圧が上がることが原因と思われます。ただし、ほとんどの患者さんは注入中に痛みの訴えはないです。

ヘルニコア

結論:椎間板内酵素注入療法はほとんど痛くない!

神経根に当たった場合と椎間板内圧が高いときは思ったより痛いと感じることがありますが、多くの患者さんは痛くなったといわれてます。(クネゴは全例痛かった?痛くなかった?と確認してます。)

手術と比較すると体に対する侵襲、痛みは少ないので、保存療法で改善しない場合はfirt choiceは椎間板内酵素注入療法だと考えてます。担当医師に確認して治療を受けましょう。

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